貼付剤


貼付剤とは、皮膚に貼りつけて薬効成分を体内に取り込む製剤です

貼付剤は、作用範囲から以下の2種類に分けられます。なお、日本薬局方15局からは、「貼付剤」の名称は「局所作用型外用剤」に限定され、全身血流によって器官に薬物が送達され、薬効を発揮する外用剤は「経皮吸収型製剤」として分類されています。

<局所作用型貼付剤>

 皮膚から組織中に薬物が移行することで貼った部位周辺に効果を発揮します。
大きく分けて、水性型のパップ剤(ガーゼ、不織布型)と油性型のプラスター剤(粘着テープ型)とがあります。
 鎮痛剤、 局所麻酔治療薬 などがあります。
 

=薬剤名と治療疾患名例=
ロキソプロフェンナトリウムテープ | 消炎鎮痛剤 
リドカインテープ | 剤|静脈留置針穿刺時の疼痛緩和など



<全身作用型貼付剤>

 薬物が皮膚組織の毛細血管に移行し、全身血流を循環することで効果を発揮します。
ホルモン剤、精神安定剤、血管拡張剤やニコチンパッチなどがあります。

=薬剤名と治療疾患名例=
ビソプロロールテープ | 高血圧症
リバスチグミンテープ | アルツハイマー型認知症
ロチゴチンパッチ | パーキンソン病
オキシブチニン塩酸塩テープ | 過活動膀胱
エストラジオールテープ | 閉経後骨粗鬆症 等
ニコチン貼付剤 | 禁煙補助
ジクロフェナクナトリウムテープ* | がん疼痛治療
硝酸イソソルビドテープ|狭心症など

 



<貼付剤の利点>

  • 肝初回通過効果を受けない。
  • 消化器系の副作用を回避し、全身性の副作用を軽減させることができる。 
  • 長時間、一定した薬物血中濃度が得られる。
  • 服用や注射の必要がなく、服用忘れや注射の痛みなどの副作用を軽減することができる。
  • 患部に直接薬効成分を届けることができるため、効果が早く現れる。
  • 服用や注射が困難な患者でも使用しやすい。
  •  嚥下が困難な小児や高齢者などの患者にも投与できる 


<貼付剤の欠点>

  • 貼付部位にかぶれや刺激などの皮膚トラブルが起こることがある。
  • 貼り替え忘れや、剥がれた場合の薬の効き目が不安定になることがある。
  • 貼付部位の温度や湿度によって、薬の吸収量が変化することがある。
  • 貼付剤の種類によっては、高価になることがある。





<湿布の処方上の注意事項>


保険給付の範囲内で処方できる湿布薬の上限枚数は1処方につき63枚までです。
ただし、医師が疾病の特性などにより必要性があると判断し、やむを得ず63枚を超えて投薬する場合は、その理由を処方箋及び診療報酬明細書に記載することで算定可能になります。

成分や剤形が異なる場合でも、湿布薬としての治療を目的にしているものは、1処方につき合わせて63枚までとなります。